Overview
Denum(デヌム) は、ステレオ VCA と組み合わせたバウンス/バウンズ・ オシレーターで、さまざまな独特な振動と変調を実現します。初心者向けに説明すると、バウンス/バウンズは、Ieaskul F Mobenthey と Ciat-Lonbarde の設計で探求された特徴的な二分法です。2 つの壁の間で跳ねるボールを想像してください。バウンスはボールの速度で、バウンズは 2 つの壁の間の距離です。Denum では、バウンスを増やすと周波数が上がりますが、バウンズを変更すると振幅は下がりますが周波数は上がります。つまり、壁の間の距離が縮まるとボールの速度が上がるということです。
他のMobenthey シリーズの設計とは異なり、Denum はバウンスとバウンズを両方向に調整および変調し、常にプライマリ出力で三角波を生成します。もう 1 つの出力は正電圧の矩形波出力です。下部のステレオ VCA では、外部信号をパッチングして Denum のオシレーターと混ぜることができます。スイッチを使用すると、VCA の応答動作を線形(リニア)と指数関数(エクスポネンシャル)の間で切り替えることができ、出力されるサウンドの特性を変更できます。
Ieaskul F. Mobentheyは、Ciat-Lonbardeのユーロラック部門です。彼独自のミステリアスなシンセサイザー・デザインを、あなたのユーロラック・システムの中に導入できます。
*Ciat-LonbardeのIeaskul F. Mobentheyシリーズのモジュールには逆極性保護装置が付いていません。リボンケーブルの差し間違いには十分にご注意ください。
Features
- オシレーター + ステレオ VCA
- 三角波と矩形波出力を備えた Bounce/Bounds オシレーター
- 3 ポジションの周波数範囲切り替えスイッチ

Denumモジュールについて
✳︎モジュールの詳細な機能説明をブラッサー氏はユーザーマニュアルにおいて自身の独特な言葉を用いて解説していますが、その内容は非常に技術的かつ詩的で難解です。Overviewでは、本モジュールの基本的な機能を取り上げましたが、もっと技術的な部分やブラッサー氏自身が書いたい文章にも手を伸ばしたい方のために、彼が書いたマニュアル原文の日本語訳を抜粋しました。
原文:ピーター・ブラッサー
Denumは、バウンス/バウンズ・オシレーターとステレオVCAを組み合わせた8HPのユーロラック・モジュールで、一般的なユーロラック信号だけでなく、コンタクトマイクや楽器のような低インピーダンスの音源も受け入れることができる。これは魔法ではなく、Mobentheyによる設計思想の表れである。
このモジュールは「トライアングル・コア」回路を基本としつつ、バウンス(Bounce)とバウンズ(Bounds)を独立したモジュレーション対象として扱い、それぞれに線形(リニア)と指数(エクスポネンシャル)の制御系を備えている。また、完全なバイポーラ・VCAを内蔵し、補完的な入力を持つことで、ステレオ・フィールド内で「バウンス/バウンズオブジェクト(bb-objets)」を直感的に配置できるようになっている。
Denumのフロントパネルは、入力端子が銅の塗りつぶしによって識別され、主にバウンス、バウンズ、VCAの3つのセクションで構成されている。バウンスがバウンズの上に配置されているのは、この2つの関係が分子(バウンス)と分母(バウンズ)として対応することを示唆している。各セクションには同じ種類のノブと入力が用意されており、「ベーシス(Basis)」ノブは、バウンズの基準位置やレートを設定する。線形制御入力は、事前にエンベロープ処理されたオーディオ信号の入力として機能し、エクスポネンシャル制御入力はアッテヌバーターを介して調整可能になっている。アッテヌバーターは、中央位置ではモジュレーションを無効化し、時計回りで強め、反時計回りでは逆極性で強める。
バウンスとバウンズの間にはレンジスイッチがあり、標準的なオーディオレート、低オーディオレート、CVレートの3段階を選択できる。トライアングル波出力は、波形の電圧位置を表し、スクエア波出力は周波数を±10Vで表現する。
VCAセクションでは、トライアングル波が左右のオーディオ入力にデフォルトでルーティングされているが、「レフト・ライトシグナルインサート」によって外部音源と差し替えが可能だ。さらに、「レフト・ライトVCA入力」により、信号の振幅を制御できる。VCAの動作は、左入力が右入力より大きい場合は「左アウト」へ、右入力が大きい場合は「右アウト」へと音がルーティングされ、両者の電圧差によって音量が変化する。「Linear(線形)/Expo(指数)」スイッチにより、VCAの応答特性を線形または指数的に選択でき、中央位置ではミュートになる。
バウンス/バウンズの概念
デジタル領域でトライアングルオシレーターを解析した際、周波数変調と境界変調が同様に扱えることが分かった。三角波は単純に上昇と下降を繰り返す構造を持つが、そのスピード(バウンス)と境界(バウンズ)の両方を独立して制御できることで、新しい音響的可能性が生まれる。バウンスが増すほど周波数は上がり、バウンズが増すほど周波数は下がる。この特性を利用すると、ピッチを比率(分数)で表現できるようになり、純正律のような整数的な音程構造を持つことが可能だ。
アナログ回路にこの概念を移植すると、整数性は失われるが、モーダルな哲学は維持される。通常のオシレーターはバウンス・モジュレーションのみに依存するが、Denumはバウンズ・モジュレーションを導入することで、波形のリセットタイミングに着目した新しい音響表現を可能にする。バウンズの変調は、トライアングル波の周期を制御するだけでなく、位相ロックや原始的な555タイマー回路のようなアンダートーンを生み出す可能性もある。また、バウンスとバウンズの組み合わせによって、単純な倍音構造から逸脱した複雑な音響空間が生まれる。
Swoopとの違い
すべてのバウンス/バウンズモジュールは、正のフィードバック(空間的な要素)と負のフィードバック(時間的な要素)によって周波数が決定される。SwoopとDenumはどちらもこの原理に基づいているが、Swoopは主にエンベロープやイベント制御に適しており、Denumは連続波形の生成に特化している。
Denumでは、モジュレーションがバウンスとバウンズの両方に対して完全に対称的に適用される。一般的に、指数的なバウンス制御は1V/Octスケーリングとして認識されるが、指数的なバウンズ制御はどのように機能するか? 実際には、バウンズ制御も周波数帯全体で均一に機能し、低電圧では無限に高い周波数を、電圧が下がるにつれて徐々に通常の範囲に収束する特性を持つ。この仕組みを理解するために、整数比を用いた音程表現(例えば、1:2はオクターブ、2:3は完全五度)を考えると、Denumの設計思想がより明確になる。
Swoopでは、上限と下限のバウンズを個別に制御できるが、Denumはバウンスとバウンズを補完的に変調することで、異なる音響効果を生み出す。例えば、バウンスのベーシスノブを上げるとピッチが上がり、バウンズのベーシス・ノブを上げるとピッチが下がる。この変化は、トライアングル波の振幅にも影響を与え、高音が小さく、低音が大きくなる特性を持つ。これは、単なるデザイン上の工夫ではなく、回路自体の特性に基づくものであり、結果として音楽的に心地よいバランスを実現している。
Denumは、バウンスとバウンズという新しい音響概念をユーロラック環境に持ち込むことで、単なるオシレーターやVCAにとどまらない、独自の音響的探求を可能にするモジュールなのである。
| モジュラーシンセ | |
| 幅 | 8 HP |
| 奥行き | - mm |
| 消費電流 | +12V : 10 mA, -12V : 10 mA |
| 保証期間 | 1年間 |
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